ぼくの名はチェット dog on it (名犬チェットと探偵バーニー1)
2011年 07月 18日
ぼくの名はチェット (名犬チェットと探偵バーニー1)スペンサー・クイン著 東京創元社 です!
片耳だけ白いのがチェットの特長です。
バツイチの冴えない探偵(元警察官)バーニーと警察犬学校を卒業しそこなった大型雑種犬のチェットの活躍を描くシリーズです。
動物は好きだけど特に犬派でもない私ですがこれはもうチェットの可愛さに身悶えしながら読みました。思考や行動が人間まんまというパターンじゃなくて犬らしくすぐ拾い食いするし、難しい話がわからなくなったり、食べ物で大事なことを忘れたり、な描写が色々楽しいんです。
飼い主のバーニーへの信頼も様々な場面で出て来て、じーんときたり。ご主人と犬というより立派に相棒、パートナーでチェットがそれに誇りを持っていて、バーニーもすごく自然に犬をパートナーにしていて本当にいいコンビです。
2人の思い出は楽しい事も大変だった事も輝いていてわくわくさせられます。チェットの語りを読んでいると、ちょっとした事にも幸せを感じててバーニーが大好きで、毎日に最高!楽しい!大好き!が溢れていて幸せってこういうことだよなーとしみじみ。もちろん苦手なことや不本意な出来事もあるけど全体を包む前向きさ、明るさであっという間に読み進みました。ミステリの筋的にはおおっというものはないけど脇役の動物まで生き生きと描かれていてとても魅力的な本です。
スティーヴン・キングやロバート・B・パーカーが賛辞を贈ったのも納得。
アメリカではThereby Hangs a Tail、To Fetch a Thiefが刊行済み、The Dog Who Knew Too Muchが2011年の9月に刊行予定みたいです。このシリーズは4作あるらしいので完結編?もっと長く続いてほしいなあ。
チェットのブログです→ http://www.chetthedog.com/
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