ずーっと見たくて、でもタイミング合わず見逃してたダンケルクを観ました。IMAXで鑑賞!と張り切って3Dメガネ持参したら2Dでした…。タイトルのパンと紅茶は一部映画館でやってるみたいですね。空腹の極みで口にするのにちっとも美味しくなさそうなのがイギリスっぽくていいなと思いました!
顔がはっきり見えないのがノーランっぽい
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
音楽:ハンス・ジマー
撮影:ホイテ・ヴァン・ホイテマ
編集:リー・スミス
見所1:グロなし・敵兵なしなのに追い詰められる怖さ!
時計の秒針音が続く中、戦場に放り込まれる観客。はじめの簡単な字幕以外、何の説明もないので状況を登場人物と一緒に探っていくんだけど、説明なくても台詞がなくてもどんな人物か何を考えてるか伝わるのがさすがノーランでした。予告見た感じもっと激しい戦闘シーンとかあるのかなと思ったけど物凄く注意を払ってそちらに目を奪われないよう演出してある。体験するような戦場の映画というとハクソーリッジと同じだけど表現方法が真逆。でもテーマのひとつが戦場でも現代でも変わらず大事なことは「人を救うということ」っていうのは重なっていて正に現代の戦争映画の描くべきことだなーと改めて思いました。
見所2:ノーランの審美眼炸裂!
ハリウッドのように成人なのにティーンエイジャーを演じることがないように若い兵士には本当に若い俳優をキャスティング。若い兵士はハリー以外ほぼ無名の俳優なんだけど皆すごい説得力ある存在感というか佇まい!特に主演もいって良いトミーはちょっとした表情で「やべえ」「無理」「今だ」と気持ちがわかって素晴らしい。フランスの兵士もいいしジョージもいい!ブラックホークダウンのように後から有名になる俳優多そう。
ノーラン映画に欠かせないキリアンは今回もストップ高。トム・ハーディはノーランのお気に入りなのがガンガン伝わる格好良さでした。
トムハ大好きっ子なノーラン。ラストのトムハのアップめっちゃ気合い入れて撮ったのが伝わります
見所3:ノーラン演出の良し悪しと戦争
毎回素晴らしいキレキレなノーラン演出ですが一部それってちょっと…っていくのが毎回あって、今回もやはりCG避けるための?な演出が。実際の空中戦再現より本物のスピットファイヤ使う方を優先しちゃったりはなんだかなーな気持ちに。確かにスピットファイヤ格好よかった!最高!でしたが。私は黒澤明もキューブリックも生きてたらバリバリ最先端のCG使いになってたろうなーと天才は最先端を使うと思ってるのでノーラン演出にはもったいない感じします。って私もアナログなのでノーランのこだわりたい気持ちわからんでもないのですが。だから微妙な気持ちになるのかもなー。
あと最近見た戦争映画みてると英国は戦争上手だなー日本はいい人材失いまくったなーと改めて。
あとダンケルク後として大脱走をまた見たくなりました。映像と音で極限まで追い詰められることを体験できる映画、戦争映画苦手な方も大丈夫!スクリーンで観てこその演出なので是非!