SAYURI Memory of Geisha
2006年 01月 13日
CHICAGOが好きだったんだけどなーロブ・マーシャル。SAYURI製作中から聞こえてくるゴタゴタからどんなトンデモ映画になるかと冷や冷やしてたけどそこまで悲惨なものにはなってませんでした。
昨日に引き続きこわいよチャン!
女と女のガチバトルが激しく展開する五社英雄の世界の再現か?とわくわくしたら京都版(どう見ても京都じゃないけど)キャンディキャンディでした。天涯孤独の身の上、辛い仕打ち、なぜかモテまくり、友人の嫉妬にあう、「笑った方がかわいいよ」といってくれた人を励みに頑張るけなげなヒロイン。しかし前半はけなげなヒロインだったけどツィぃーに変わった瞬間「あっこいつ絶対一番気が強い」ってわかっちゃうからなあ(格闘マンガか)。しかしツイィー、気は強いけど色気がない…身体が変に華奢で日本の着物とのバランスも悪いし、七五三かよってかんじになってるし、どう見ても京都1の芸者には見えないんだよね。ドラマを背負ってないというか。コン・リーはその点すごかった。業と情念背負いまくり。「こんな小娘に負けるかオラオラア!」という叫びが聞こえましたよ。渡辺謙は会長さんを素敵に演じてたけど役所広司もベタな役をベタに演じててよかった。ふたりとももうちょっと前に進出してたらなあ。これからは役所広司の方がいい役getしそうな気がする。
ストーリーはもうちょっとどうにかなってたらっていうのもあるし、シカゴに見られた演出の冴えがまったく見られなくてたださゆりのナレーションにあわせてだらだら物語が展開するので途中からつらくなった。映画の出来としてはうーんってかんじ。ニューズウィークに「登場人物の誰にも共感できない」って書かれてたけどほんとそうで、肝心のさゆりが描写がゆるくて魅力的に見えないのが致命的。芸者として女性としての選択の決心みたいなのが最後まで見えなかった。映像は相変わらず綺麗でさすがと思ったんだけどねー。ロブ・マーシャルは次作に期待。