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主に洋画新作映画の感想を中心に俳優やミュージシャンのTVでのインタビュー書き起こし


by 7_7seven
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ネバーランド

映像といい台詞といい役者の演技といい、素晴らしい出来。主題も伝わってくるしパーフェクト。ジョニ−・デップ作品でここまでバランスのいいのは今までなかったのでは。実際評論家受けもよく、アカデミーノミネートは確実、受賞もありえるかもしれない。ジョニ−の演技は手本のような神経症演技で実在した作家の空気を壊さない。子供に対する優しい目や夫婦の危機に接する時のおぼつかなそうな表情等、本当に魅力的な演技をする役者さんである。対するケイト・ウィンスレットも上手く、子供達に好かれる母親そのもの。弱さも完璧に演じ切っていて本物の女優さんだと思った。4兄弟も上手く、ほめられてるピーター役のコも上手いけど長男役の一瞬で大人になる演技は鳥肌もの。

ここまで褒めちぎっていてあれだけどあんま好きな作品じゃない。人には自信をもって薦められるいい作品なのは確かなんだけどピーターパンそのものがあんま好きじゃないというか、主人公の作家バリと4兄弟の母がどうしても好きになれないというか醒めた目でみてしまった。あれじゃバリの奥さん気の毒じゃん。浮気女みたいな描写されていたけどさ。実在のバリは性的不能というか大人の女性に興味がなかったとか、実の兄の死の関係で成長するのを拒否したようなところがあったらしく、この映画は名作が生まれる時の美しいエッセンスのみをとったようなものかもしれない。4兄弟と母との交流からああいう発想が浮かぶのは本当にすごいと思った。あの窓から飛んでいく場面は秀逸。前売り買ったからもう一回見る。2回見たら好きになるかもしれない…。

現代のバリ、マイケルは幸せになれるのでしょうか。
日本人キャストなら
バリ:本木雅広(日本のジョニーっぽい。作家役も上手いし)
4兄弟の母親:松下由樹(あのどすこいっぷりを見事に演じてくれるはず)
ネバーランド_c0005072_21561781.jpg

by 7_7seven | 2004-12-22 03:06 | な行の映画