ミスティック・リバー Mystic River
2005年 06月 03日
「ミリオンダラー・ベイビー」の前に見るつもりがこんな時期に。「重い」「救いなし」という評判を聞いてたのでレンタルショップで見かけても「今こんな重いの見たらきついだろうなー」と心と身体の準備に自信がなくのばしのばしに。さて感想は

裏版「スタンド・バイ・ミー」というコピーも私をびびらせた
思っていたよりストーリーで引っ張るタイプの映画で見ていて飽きなかった。もっと犯人とかが早くわかって皆が悩みまくるのかと思っていた。しかしストーリー展開の救いのなさは評判とおり…。皆がそれぞれの人を思い、切実な理由で行動しているのに起こる悲劇の連鎖。なぜか「オールドボーイ」や「殺人の追憶」とかの韓国映画の重いやつを思い出した。「バタフライエフェクト」で出て来たカオス理論というか、ちょっとした選択の違いが大きな違いを生んでしまう悲劇。決して後戻り出来ない、これからも進んでいかなければならない、という人間全てが背負った業を上手く描いていたと思う。そこは「インファナル・アフェア」と似たテーマなのに全く似たかんじがしないのはキリスト教と仏教の違いなのかな。「インファナル〜」の「無間地獄」はすごく納得したのは仏教の方になじみが深いから?
俳優陣は皆よかった。ティムも瞳の演技が素晴らしい。絶望が見える。ショーン・ペンもたぎるような怒りが伝わって来た。あと何といってもマーシャ・ゲイ・ハーデン!!大好きな女優さん。ほんとに上手い。しかも臭みがないというすごさ。疲れた時に見ると幸せになる映画「ジョー・ブラックによろしく」でのヒロインの姉の演技が素晴らしくて、ホプキンスとのケーキの場面は何回見てもいい。
あと関係ないけどケビン・ベーコンの骨格の美しさにびっくり。ずんぐりーずのショーンがいたから特に綺麗に見えた。手の先まで綺麗でまさに「骨格ハンサム」。重い映画の感想の最後がこれ…。
日本版キャスト
ジミー:遠藤憲一(チンピラな雰囲気上手いと思う)
デイブ:渡部篤郎(弱い面を抱えた役ならおまかせ)
ショーン:豊川悦治(手が綺麗と言えば)