クラッシュ CRASH
2006年 04月 05日
皆びっくりのオスカー作品賞ということでかなり期待して映画館へ。
サンディ・ニュートン、MI2に出てたときよりぐっと老けたような…
重いとは聞いてたけど覚悟してても重かった。さすが「ミリオンダラー・ベイビー」のhポール・ハギス。さすが?カナダ出身。でもアメリカ映画の重いのってなーんか固いというか融通のきかなさをかんじる(それはミリオン〜でもかんじた)というかド社会派というか真面目一本槍になっちゃうかんじがなんかねー。生きて行くというと大げさだけど生活して行く上でこの映画みたいにガチガチなことってあんまないような。テーマを全面に押し出しすぎなのかな?
まあそんなことをちょこっと思ったけど見応えはあった。正直ここまで人間関係リンクしてるのってどうよと思うけど。さらにそれが伏線はってすごい!とは感じないんだよね。私はポール・ハギスとはあわないのか。文句が多いぞ。
LA怖いなあこんなに不機嫌なものなの?皆怒りのぶつける方向を間違ってて悪意がないだけに見てて辛い。ボタンの掛け違い、タイミング、人間の多面性を描くことで観客も当事者のひとりに引きずり込むところはすごい。(ミリオン〜は傍観者のままの観客が神視点から地上に引きずり降ろされるラスト(でもカメラは天上に上がって行くアングルなのが皮肉)もなかなか。誰の心にも巣食う差別意識や思い込みの怖さは出てた。
サンドラやブレンダンのコメディも出来る俳優がドシリアス演技したりが見物。マット・ディロンは顔見てるだけで飽きない複雑な表情しててほんとに味わい深い俳優になったなーと思った。あと「フォー・ブラザーズ」のかっこいい刑事テレンス・ハワードもよかった。これからの二枚目黒人俳優はこの人かも。あとドン・チードル、ほんと上手いなあ。表情が繊細で監督が使いたくなる俳優だと思った。
んーしかし見てて「嫌な事があっても腐らずがんばろう」と思った。怒りを出したり報復しても自分を貶めるだけだなーとつくづく。