
あのラストのドクロマーク登場シーンを考えたのはやっぱ監督なんでしょうか
ストーリーが緩いというか登場人物全員がなんとなくあまり考えずに行動してるっぽい。すぐに人のいうこと信じるし。特にトラボルタはマフィアのボスとは思えない程の単純さ。対するフランクは元FBIとは思えない程小市民的。素敵な奥様愛読者のような小技大好き制裁者。アメコミなのにあの性格はどうなのよ。制裁っていうより嫌がらせに近いし。
この監督、エピソードのメリハリの付け方が独特で、ゲイな上にSM趣味と何も1人にそこまで盛り込まなくても…な設定のクエンティン、必要以上に悲惨なフランク一族虐殺場面、しつこく繰り返される消火栓を使った仕掛け(元FBIのやる事でしょうか)、力の入ったマリアッチ場面(怪しすぎて目が離せないおっさんだった)、延々と続くオペラが鳴る中での乱闘、フランクと仲間達のほのぼの場面…は、なぜここまで?と思う程執拗に描写されるんですが肝心のマフィアへの制裁場面が適当すぎてびっくり。
あまりにも適当で監督にはラスボスとか制裁とかどうでもよかったんだなーと清々しい気持ちに。こういう「いいつけ通りの娯楽作品を作ってまーす。制裁場面ガンバリます!」という顔でしらーっと自分のカラーを出す監督好きです。次はどんな作品をつくるか要チェック。小市民パニッシャーにぜひ見て欲しいドルフラングレン版の感想はこちら。
とにかくチェ・ミンシクの監禁ー謎追い場面のカン・へジョン(非常にかわいい)とのやりとりークライマックスのユ・ジテとの対決シーンと演技の幅の広さには驚愕。
ユ・ジテも目が小さいのに(大きなお世話)目力がすごい。体温なしみたいな冷たい眼差しが出来る役者はなかなかいないのでは。映像もバイオレンス部分とノスタルジックな場面やカン・へジョンとのファンタジックなシーンを上手く演出しててメリハリついてた。とにかくどんどん見せる力がある映像。
なぜ監禁されたか?が見た人全員に「あーなるほど」と思わせるものではない所、多少強引な展開や大ネタが途中でわかっちゃう所がちょっともったいない。ストーリー自体もラストもなんというか後味悪いのがなんとも…。近頃の韓国映画のパワーと完成度の高さを象徴するようなすごい映画だとは思うんだけどもう一回みたいとは思わないのはなんでだろ?もう一回見ればもっと面白さがわかる映画だとは思うんだけど。耳に残る音楽が切なかった。あーやっぱも一回は見れない。
ハリウッド版なら
(ほんとにあるらしいけどアメリカであの大ネタは使えないような…)
オ・デス:ジョニ−・デップ
(シークレット・ウィンドウの髪型でいける。暴れるジョニ−が見たい!)
イ・ウジン:エドワード・ノートン
(ジョニ−との共演が見たいんで。得体のしれない役ははまるはず)
ミド:ナタリー・ポートマン(清純派な役者さんが思い付きませんでした)
